畳を知る

畳はかつて身分の高い人を家に迎えるときに、板の間に敷いたわらの御座や筵を、たたみ重ねておくことからその名がつきました。その歴史は、日本最古の歴史書「古事記」にまで遡り、今では日本人にとっても切り離せないものとなっています。 その日本人の生活に密着をしている畳について、知っておくと便利な知識をご紹介します。

畳について

畳は大きく分けて「畳床」「畳表」「畳縁」から成り立っており、「畳床」は畳の土台でワラを細かく縫い上げてあります。 現在ではボードやウレタンフォームなども多くなっており、用途に合わせて使い分けられています。 畳表はイ草で織り上げられており、そのイ草の質・長さ・色調が品質を決めます。天然のイ草は断熱効果や空気浄化作用、湿度調整をする優れものですが、最近では変色しにくい防虫効果のある人工素材のものもあります。 畳縁は畳表を保護するとともに、様々な色柄によってさらにお部屋を引き立たせます。

畳の歴史

日本でイ草の利用が始まったのは弥生時代で、最初は器物を包む材料として使われ、やがて住居の敷物として筵に利用さていましたが、現代の畳に近づくのは平安時代に入ってからで、厚みが加わり、平安時代の後期、貴人が座る場所に畳は常設化されました。
畳1畳はベッド、半畳は座具として使用され、高位の人の場所にさらに畳が重ねられるようになりました。
鎌倉後期、武家の住居では人が座る場所には畳をつなげて敷くようになり、室町中期からは部屋全体に畳を敷きつめ、床板から敷居を上げ畳の側面を隠すようになり、江戸時代には畳を敷きつめることが庶民の住居にも行なわれるようになったようです。
畳は座る場所に敷かれはじめたことを考えれば、畳の上で椅子を使うのは座る物の上にさらに座る物を置くことになるのでしょうか。
最近は部屋に畳を敷き詰めるのではなく、1枚から数枚程度板間に置く、という平安時代のよな使いかたが復活しています。

和室

畳のサイズ

1坪 約3.3㎡(3.30578㎡)
1㎡ 約0.3坪(0.3.25坪)
1帖 1.548㎡(江戸間)
京間(本間)・関西間 1帖の大きさ 6尺3寸×3尺1寸5分(191cm×95.5cm)
使用地域 京都・関西・中国・九州地方
1坪 3.31㎡約1.81帖
中京間(三六間) 1帖の大きさ 6尺×3尺(182cm×91cm)
使用地域 愛知・岐阜・三重・福島・山形・岩手・北陸地方の一部・奄美大島
1坪 3.31㎡約1.99帖
江戸間(五八間)・関東間・田舎間・狭間 1帖の大きさ 5尺8寸×2尺9寸(176cm×88cm)
使用地域 関東・東北・北海道・東日本の大部分・全国的な標準規格
1坪 3.31㎡約2.138帖
団地間(五六間) 1帖の大きさ 5尺6寸×2尺8寸(170cm×85cm)
使用地域 公団住宅・アパ-ト・マンション
1坪 3.31㎡約2.291帖
六二間(佐賀間) 1帖の大きさ 6尺2寸×3尺1寸(188cm×94cm)
使用地域 九州地方の一部
1坪 3.31㎡約1.873帖
大津間(六一間)・安芸間・広島間 1帖の大きさ 6尺1寸×3尺5分(185cm×92.5cm)
使用地域 近畿・中国地方の一部
1坪 3.31㎡約1.935帖

畳の敷き方

  • 祝儀敷き
    一般家屋では通常の敷き方です。4枚の畳の角が一か所に集まらないように敷きます。

    祝儀敷き

  • 不祝儀敷き
    縁起の悪いときの敷き方です。畳の角が十字になるように同じ方向に畳を並べる敷き方です。

    不祝儀敷き

  • 床の間について
    床の間のある部屋では、畳の縁を床の間に対して直角に敷いてはいけません。
    上座である床の間の前中央に畳の縁があると、見た目が悪い事に加え、そこに座る主客が床の間の掛け軸や生け花を鑑賞する際に、座ったまま膝を滑らすことができないためなのです。

    不祝儀敷き

畳表について

畳表とは、イ草または七島い(しちとうい)の茎を乾燥させて織ったござで、様々な織り方があります。
イ草を緯糸(よこいと)、麻糸か綿糸を経糸(たていと)にして織り上げますが、ほとんどは一目の中に経糸を2本ずつ織り込んだ引き通し表と言われる織り方です。また縁無し畳には、一目に経糸を1本ずつ織り込んだ目積表(めせきおもて)という織り方のものもあります。
畳表の織り方には、引き通し・目積織・諸目織・大目織・綾織の5種類があります。引き通しとは一目に経糸が2~4本入っていて通常住宅等で使用される畳表です。
目積織とは経糸が一目に1本で目が詰まっていて琉球表に使われています。一目の幅が狭い為、縁無畳に多く使用されています。
諸目織とは一目に経糸が2本入ってますが引き通し織よりも一目の幅が細くなっています。量販店様に販売している上敷き等でよく目にします。
大目織とは経糸は2本ですが一目の幅が広く床の間用の表(龍鬢表)に使われています。綾織とは、経糸が横糸の上に2本、横糸の下に1本交差されて織られている表で縁無畳に使われています。

畳表の違い

国産表

国産表

全国十数か所で生産されており、色調、光沢、地合いそれぞれ地方によって様々です。中国産に比べ自然な色合いでイ草にねばりがあり耐久性があります。価格は中国産より高くなりますが、普及品から特選品まで豊富にそろっています。

中国産表

中国産表

国内消費価量の約8割を占める外国産畳表です。価格が安いことから急速に使われるようになりました。全体的な品質は中~下物が中心で、集合住宅や賃貸住宅等に多く使用されています。国内産とのイ草の取り扱いの差などから耐久性は低く、色合いを統一するためにほとんどの畳表に着色料が使われており、自然の風合いに欠ける物になっています。しかし近年では、日本のイ草を中国に運び栽培、日本の企業の技術指導により上質な畳表も作られるようになってきています。

化学表

化学表

天然のイ草を使用せず、全くの新素材を使って畳表風に仕上げた製品です。原料はメーカーによって様々ですが、天然の和紙やポリプロピレンを原料としているものもあります。従来のイ草畳表にくらべ耐久性が有り、変色もほとんどなくダニやカビの発生も抑えます。また工業製品であるため商品ごとのバラつきがなく常に安定した品質と価格を提供できます。ただ天然のイ草畳表に比べ自然な風合いや色合いに乏しく特有の香りもありません。また価格の面でも割高になります。

経糸の種類

麻四芯表(麻麻W表)

麻四芯表(麻麻W表)

経糸が麻糸二本づつ(計四本)で織られており、畳表の中でも高級品のものにしか使用使用されていません。
糸二芯表や麻二芯表とは違って経糸が麻と糸の四本芯なので、かなり多くのイ草が織り込め、重量感もあり、かなり厚手の畳表です。
イ草の本数は約7,000本。

麻綿四芯表(麻綿W表)

麻綿四芯表(麻綿W表)

経糸が麻と綿で織られている畳表で、下級品から上級品まで幅広く、イ草の質や織り方によって価格評価も様々です。
上級品になると良質のイ草のみが使用され色合いもよく上品な美しさがあり耐久性もありますが、下級品に至っては糸引き表の上級品にも劣るものもあります。
イ草の本数は約5,000本。

麻二芯(麻引き表)

麻二芯(麻引き表)

経糸が麻糸で織られている畳表。綿に比べ耐久性に優れ比較的良品が多く、国産表によく見られます。
イ草の本数は約6,000本。

綿二芯(糸引き表)

綿二芯(糸引き表)

経糸が綿糸で織られている畳表。経糸が綿のため伸縮性が高く切れ易いため、イ草をあまり織り込めず目詰まり感が少ないく、その分イ草特有の効能も少なく耐久性も低いのが特徴です。主に低~中級品に多く使われています。
イ草の本数は約4,000本。

畳の表替え

畳の表替えは、表面のゴザを新しい畳表に張り替えて畳の表面を新しくする畳替えです。裏返しは、表面のゴザをそのまま使って畳表を裏返して張り直すことです。どちらも畳の芯である畳床に逢着し直し、畳縁は新しい物を使って逢着し直します。

縁外し

縁外し

クセ測り

クセ測り

ほつれ止め

ほつれ止め

逢着

逢着

カット

カット

平刺し

平刺し

縁起こし

縁起こし

角の縁たたみ

角の縁たたみ

返し縫い

返し縫い

畳床について

以前は畳床=稲わらとされてきましたが、近年では様々な材質の畳床が作られています。
代表的には3種類。全てを稲わらで作った「わら床」。稲わらを上下層に、中層にポリスチレンフォームを挟んだ「わらサンドイッチ畳床」。稲わらを全く使わない「建材床」があります。そのほかにも特殊なものもありますが、基本はこの三種類です。

畳床の種類

わら床

わら床

わら100%の畳床です。足あたりの感触がが良く、弾力性もあり、素材そのものの重量感があります。断熱効果、保温効果、耐久性に優れています。

わらサンドイッチ畳床

わらサンドイッチ畳床

わらとポリスチレンフォームのサンドイッチ構造です。わら床のクッション性とポリスチレンフォームの断熱性、そして、軽量化の長所を合わせもった畳床です。吸放性、断熱性、耐久性に優れています。

建材畳床1型

建材畳床1型

畳ボードのみで構成された畳床。畳ボードだけで構成される為、耐久性に優れ畳床への負荷が大きいところに有効的です。

建材畳床2型

建材畳床2型

畳ボードとポリスチレンフォームの二層構造になっています。建材畳床の中ではもっとも軽量で、下層にポリスチレンフォームを配置する為、コンクリートの直敷きなどに適しています。

建材畳床3型

建材畳床3型

畳ボードでポリスチレンフォームを挟んだサンドイッチ構造となっています。湿気などにも強く、ダニ、カビ、害虫も発生しにくくなっている為お勧めするタイプです。